ハムスターの冬眠について

最近は急に暑くなったり、また涼しくなったり…。寒暖差には注意が必要ですね。

さて、ここで皆さまはペットとして人気のあるハムスターさん、ご存じでしょうか?

とっとこハム太郎でもおなじみですね。(最近懐かしネタが多い気が・笑)

そのハムスターさん、冬眠するって知っていますか?

ハムスターの冬眠について、知っておきたいこと

冬眠とは生命活動を停止することで寒さが厳しい冬を乗り越えていく、一部の動物がとる手段です。

体温を低下させて生命維持のために眠ることで、エネルギー消費を抑えています。

野生のハムスターだけでなく、ペットのハムスターも冬眠をし、冬眠する温度は5℃と言われています。

冬眠すると低体温になり、体が驚くほど冷たくなり、触れても反応をしません。心拍数も呼吸数も低下しています。

冬眠の原因は外温度の低下、日照不足、栄養不足やストレスなどが関与しますが、一番に影響するのが外気温で、次に日照不足になります。

すなわち、明るい時間(照明時間)が短く、暗い時間が長いと冬眠に入りやすくなります。

冬眠期間はハムスターさんの種類によって違い、例えばゴールデンハムスターの冬眠期間は2~5日で最大でも7日くらい、ジャンガリアンハムスターは長い日数の冬眠でなく擬似冬眠や日内休眠(Daily torpor)と呼ばれる1日以内の冬眠です。

「し、死んでいるの…?」と不安になったときは

冬眠とは生命活動を停止することで寒さが厳しい冬を乗り越えていく、一部の動物がとる手段です。

ゴールデンハムスターの冬眠はまるで死んでいるようになります。

本当に死んでしまうと完全に体がだらんとし、目や口も開いてしまいますが、冬眠だとよく観察すると、ほんの僅かに胸が上下しているように見えて呼吸が確認できます。

ヒゲがわずかにピクッと動くこともありますので、よく観察してください。なお、死亡するとしばらくして死後硬直が起こるので、皮膚の弾力もなく、手足も固まってきてしまいます。

ジャンガリアンハムスターの冬眠期間は短いこともあり、体温が下がると言ってもゴールデンハムスターほどは下がりません。触ればヨボヨボと少しは動きます。


もし万が一、ペットのハムスターさんが、寒い環境下で動かなくなってしまったのを発見したら、まずは温かい部屋に移動し、両手でハムスターを包み込んで自分の体温で温めてください。

循環を促すために、ハムスターの体を優しくさすってあげてみましょう。そしてカイロなどで温めながら、近くの動物病院に連れて行ってください。

もし当院や近くの動物病院に行けない場合には、緊急的にですが、カイロなどをタオルに巻いて火傷をしないように、ゆっくりと温め続けてみましょう。急速に温めるのではなく、ゆっくりと、です。

もちろんですが、冬眠はさせないことが重要です。

野生ではハムスターは冬眠前に栄養をたくさんとって準備をしますが、ペットのハムスターはその準備が十分にできていない場合が多いです。

そのような状態で冬眠をしてしまうと、最悪の場合は本当に死んでしまう恐れもあるので、特に冬はしっかりと保温をしてください。

室温やケージの中が何度になっているか、温度計で確認してくださいね。